感想(ネタバレあり)
前巻の最後で完成した
エル専用シルエットナイト「イカルガ」。
その脅威の性能が
この4巻では
如何なく発揮されます。
ちなみにイカルガは
アニメのOPにも
しっかりと出ています。
ナイツ&マジックOPより引用
他のシルエットナイトと違い過ぎるわw
この4巻って
銀鳳騎士団のシルエットナイトの
性能試験しているような感じさえ
漂ってきますね。
でも銀鳳騎士団のことを除けば
今巻のストーリーは
ある意味王道的です。
大国同士の戦争が勃発し、
敵の奇襲で
国王である父親を失った
王女は捕らえられて呆然自失。
そんな時王女を助けたのは・・・
ってストーリーですから。
一応書いておきますけど、
王女様を
助けたのはエルではありませんよ。
メインキャストなのに
あんまり目立ってなかった人が
今回運よく王女を助け、
王女の騎士となりますから。
西方諸国を巻き込む大戦勃発
エルたちが住む
フレメヴィーラ王国の西側に
位置する西方諸国、
通称オクシデンツ。
もともとは1つの大国でしたが
ちょっと前まで
ジャロウデクと
クシェペリカという2つ大国と
その他の有象無象の国に
分裂していました。
しかし再び西方諸国の
統一を目指すジャロウデク王国は
まず有象無象の国を滅ぼし、
その余勢を勝って
クシェペリカ王国にも攻め込みます。
数年前までは
ジャロウデクも
クシェペリカも戦力的には
互角であり、
ジャロウデクだけでは
到底クシェペリカに勝てない。
みんなそう思っていました。
ところがジャロウデクは
新型シルエットナイトである
「ティラントー」を極秘裏に開発。
さらには空を飛ぶ飛空船までも
作り出して、
クシェペリカの王都を奇襲。
戦いのさなか、
一騎打ちで敗れた
クシェペリカの王は戦死し、
王族に連なる者たちは
捕らわれの身になります。
これだけだったら
エル達には何ら関係ありません。
しかし、
この捕らわれた王族の1人は
フレメヴィーラ王国現国王の妹であり、
エムリスの叔母に当たる
人物だったのです。
当然無視することはできないので
国王は
エムリスと銀鳳騎士団を派遣して
クシェペリカを支援させることにします。
まあ、派遣を決定した時点では
こんなに早くクシェペリカが滅亡するとは
思っていなかったし、
当然クシェペリカの王族たちも
みんな捕らわれるとは
思ってもいませんでした。
そのためエムリスと銀鳳騎士団は
銀鳳商会を名乗り、
ちょっとずつ情報収集を進めながら
支援する方法を考えるつもりでしたが
事態が急に悪化したため
銀鳳商会という偽名はそのままに
行動を開始します。
一応銀鳳商会のトップは
若旦那という呼称になった
エムリスのはずですが、
当然みんなエルの指示に従うことに。
エムリスって
場合によってはフレメヴィーラ王国の
国王になるかもしれないのに
誰も配慮しないとはw
騎士団が嬉々として山賊をやる
旧クシェペリカ王国東部に拠点を
設けた銀鳳商会。
少しでもジャロウデクの戦力を削ぎ、
情報を仕入れたい彼らは
ある作戦を思い付きます。
それは少数でパトロールする
ジャロウデクの部隊を奇襲しては
シルエットナイトを捕獲すること。
もうやっていることは
山賊みたいなもんです。
ホント、
一国の騎士団がやることじゃね~よw
でもこの山賊行為で
馬鹿にできない損害を受けた
ジャロウデクは
飛空船1隻と正規部隊を派遣しますが、
ディー先輩率いる
第2中隊の前に敗北します。
そして同じ頃、
エル達は捕らわれた王族を救うために
藍鷹騎士団たちと共に
敵地に侵入しており、
諜報用のシルエットギアを用いて
無事王族を助け出すに成功。
この辺はちょっとスムーズに行きすぎて
拍子抜けですが。
ただ王国の皇位継承第1位である
エレオノーラはやる気を失い、
国をまとめる役目を行える状態では
ありませんでした。
そこでエレオノーラを元気づける役に
抜擢されたのが
メインキャラのなのに
イマイチ影が薄かったキッド。
実はエレオノーラの捕らわれていた
場所に突入したのもキッドであり、
キッドはエレオノーラの前で
カッコいいセリフを言って、
エレオノーラに
興味を持たれていたのです。
だからキッドが選ばれたという訳。
そしてキッドは
何とかエレオノーラを元気づけ
やる気を出させることに
成功します。
さあ、ここから反撃開始です・・・
と思ったら。
因縁の相手にしっかり借りを返す
少し時間が遡りますが、
ティラントーを鹵獲した
エドガー先輩たちは
その操縦席を見てあることに気付きます。
それはカザドシュ事変で
奪われたテレスターレそっくりだったのです。
つまり、
テレスターレを強奪したのは
ジャロウデクであり、
ジャロウデクは
そのテレスターレを解析して
ティラントーを作り出したのです。
まあ、新型の開発って
エルが現れるまで100年されていなかったのに
魔獣の脅威もないジャロウデクが
いきなり開発できる訳ありませんからねえ。
そうは言っても
飛空船は一から作り上げましたがw
ともかくジャロウデクが
自分たちの因縁の相手だと
わかったエドガー先輩たちは
大いに奮い立ちます。
そしてそのついでに
ヘルヴィ先輩に言葉をかける
エドガー先輩w
絶対にエドガーは
自覚なくやってますね。
でもそれを見ていて
一人拗ねるディー先輩w
男2人女1人のトリオだと
1人溢れるのは仕方ありません。
きっとそのうち良い出会いがありますよw
さてそんな天然のエドガー先輩ですが
過去の因縁に決着を付ける機会が
早々に訪れます。
王族たちの捕獲または殺害を狙って
テレスターレを奪った張本人たる
銅牙騎士団が
奇襲を仕掛けてきたのです。
これを迎撃すべく出撃する
エドガー先輩。
そして銅牙騎士団長の
片目の姉ちゃんと対峙し、
一騎打ちになりますが。
とうとう正面決戦に
銀鳳商会が出現したから
失敗続きのジャロウデクは、
とうとう本腰いれて
クシェペリカの残党と
銀鳳商会を
潰しに掛かります。
20隻を超える飛空船と
100機のティラントー。
恐るべき大軍ですが、
すでに銀鳳商会は準備万端。
そして両軍は衝突します。
この戦いの結果はどうなったのかは
ご自身で読んでください。
ちなみに本作はなろう小説と
呼ばれるものです。
それだけでも戦いの結果は
ある程度わかるのではないでしょうか。
基本なろう小説って
俺強ぇが基本であり、
味方が勝つ場合は完全勝利が
当たり前ですのでw
戦いが終わった後、
エレオノーラは
クシェペリカ王国の復興を宣言します。
まだ国土の大半は
敵に奪われたままですが、
エル達のおかげで
新型のシルエットナイトの量産の
目途がたち、
何より銀鳳商会がこの後も
手を貸してくれるのです。
もちろんタダではありません。
エルは銀鳳商会が協力する対価といて
鹵獲したジャロウデクのシルエットナイトを
すべて銀鳳商会のものにすることを
承諾させたのです。
銀鳳商会もの=エルのもの
という図式がエルの頭の中には
出来上がっているようですがw
これだから趣味で
シルエットナイト作る奴は・・・。
終わりに
今巻はここで終了です。
ストーリー的には
1つの国が滅び、
それがまた復興するお話ですので
アルスラーン戦記を想起させますね。
ただアルスラーン戦記と違って
こっちは悲壮感というものが
あんまりありませんけどw
だって銀鳳騎士団の強さが
桁違いですからねえ。
それもあって
銅牙騎士団により奇襲が
案外上手く行きそうな感じを出して
バランスとろうとしたの
かもしれませんが、
結局エドガー先輩が
前回を雪辱を晴らすだけになってましたし。
ジャロウデクとの戦いは
今巻では終わらず、
次巻でも続くことになり、
また驚愕の新兵器が登場します。
果たしてそれを見た時、
エルはどんな反応をするのでしょうか?
また銀鳳商会は少しは
苦戦するのでしょうか?
次巻も楽しみです。